オールオン4が合わない人は…骨格に合わせた治療「オールオン6」がおすすめ!
歯科治療は日々進化しています。中でもインプラント治療は歯科の歴史を変えるほどの治療方法です。インプラント手術を応用した治療法でオールオン4というものがあります。オールオン4はインプラントが難しかった患者さんにも適応できるようになりました。
このオールオン4に似ている名前でオールオン6という治療法があります。この2つの治療法の違いや、オールオン4に向いている人について庄野歯科が説明していきます。
オールオン4とオールオン6
人間の歯は上下左右で28本生えています。もしこの全てをインプラントで補おうとすると28本のインプラントを埋めなければいけません。もちろん1日で28本すべてを手術するのは難しく、数回に分けて行わなければいけなく手術期間も長くなってしまいます。
オールオン治療法の良い点は全ての歯を補うのにインプラントを数本埋めるだけで済むということです。
ここでオールオンの後の数字が変わってきますね。
オールオン4では顎に4本インプラントを埋めると全ての歯を補うことができました。それに比べ、オールオン6では顎に6本のインプラントを埋めることで歯をかぶせて補うことができます。
同じような治療法ですが、なぜ「4」と「6」で数字が異なるのでしょうか。それは骨格が関係していました。オールオン4はもともと欧米の歯医者が欧米の人向けに作った治療法です。欧米人の骨格は日本人に比べるとしっかりと頑丈になっている傾向が強く、日本人の中にはオールオン4では耐久性が足らない患者さんもいるのです。そんな患者さん向けに改良されたのがオールオン6でした。
ここでこの2つの違いを列挙してみます。
■埋めるインプラントの本数
4本インプラントを埋めれば顎全体での耐久ができますが、さらに耐久性を上げるために6本インプラントを埋めます。通常のオールオン4治療よりも2本おおく埋めますね。
■手術時間・費用
2本多く埋めるので手術時間も2本分長くなります。また手術にかかる費用も多少ですが高くなる傾向があります。
オールオン6がベストな人とは
他にも以下の症状で悩んでいる患者さんはオールオン治療をすべきです。
■入れ歯が合わない
長期間調整をしていないと入れ歯は合わなくなっていきます。合わなくなった入れ歯を使い続けていると粘膜にも影響をきたします。
■咀嚼障害が出るほど歯が崩壊している
歯はできるだけ抜きたくないと考えていても食べ物を十分に食べることができなければ意味がありません。咀嚼障害や摂食障害まで波及するほど歯が崩壊している患者さんはオールオン治療を検討してみても良いです。
■顎の骨が少なくなっている患者さん
加齢とともに顎の骨は減少していきます。顎の骨が極端に少なくなると入れ歯をしても神経と近接して神経を圧迫してしまうのです。オールオン治療ではそうした心配がなく治療でき、しっかりと噛むことができます。
また顎の骨の量が少ないとインプランを埋めても定着しにくいですが、顎に対して斜めに埋めることができるオールオン治療では心配いりません。
どちらも変わらないメリット
■即日で仮歯が入る
インプラント治療とオールオン治療で大きく異なるのが即日での仮歯セットができるか否かです。インプラント治療では骨とボルトが結合するまで噛むことができませんでしたが、オールオン治療では手術をしてボルトを埋めたらその日のうちに仮歯をセットできるようになりました。
これはオールオン6でも同じで、手術当日あら食事ができるので食べ物に困ることはないと言えます。
■費用面で低コスト
インプラントを28本埋める場合と比較すれば本数が約1/4になっているので費用面でも低コストだと言えます。
■噛んでいる感覚がある
歯が全く残っていないと選択肢としては総入れ歯が最優先になります。しかし、総入れ歯は顎の粘膜と入れ歯を唾液を介して吸着させているだけで安定性に欠けてしまいます。それに比べオールオン治療ではインプラントを顎の中に埋めているので噛んでいる感覚があるだけでなく総入れ歯と比較してみると噛む力も大きく発揮できるのです。
■顎の骨が少なくても適用できる
インプラントは歯が生えていた時のように顎に埋めて垂直に立て、その上に被せ物の歯をつけていました。オールオン治療では顎の中を走っている神経をさせて、厚みある部分へ埋めることで顎の骨の量が少ない場合でも適用できます。